時期も時期ですから、ここ最近ネットニュースなどで「退職代行」よく見かけますね。
個人的にはこの仕組みは良いと思います。
使う側ではなく使われる側(使われた事は無いけども)サイドではありますが、精神的な救いをもたらすものとして、あって良いと思います。
賛否ある(比率はわからないけど)中で否定的な人の意見は、退職代行を”楽な手段”として捉える人もいるでしょうから、その場合その人は将来大丈夫なのか、そんな事じゃどこ行ってもすぐ辞めるんじゃないか、そんな人を採用しようとする企業なんて無いんじゃないか、とか。
ま、結論これらは「どうでもよい」ですよね。
辞めた人の将来を心配するとか、そんなの身内など近しい存在でも無ければ不要でしょう。
結局こういった意見を述べるケースとしては、退職代行使われた事に対する憤りであり、詰まるところ感情論な訳ですよね。
もっともこういった感情もわかるので、そういった意見自体を否定する気も無いです。
昨今、様々な制度や支援手段が増えてきており、例えばコンプライアンスに関わる要素で言えばハラスメントについても、昭和平成などのような怒声や罵声、場合によっては暴力などの過剰な対応による被害者を救済したり、そもそも被害者を生まないために提唱されるようになりました。
また、上記のような所謂パワハラに該当するケースから、セクハラであったり陰湿なケース(イジメ。無視だったりイジったりなど)もあったりで、これらは本当に仕事において何らメリット無い事ですから、撲滅する動きは大賛成です。
これに該当しないとしても、とりわけこの時期は新卒社員が学生から社会人という新たな環境に慣れず退職を考える人は昔から居たのでしょうが、退職代行サービスにより容易に退職できるようになったというのが現状でしょうか。
これをダメな人間とか、我慢を知らないとか、サービスを使って短期間で退職する人を詰ったところで何もメリット無いですし、上述の通りその人がどんな将来を進んでも関係無いですから、さくっと忘れてネクストアクションした方が効率的という考えです。
□今回のポイント
ただ、退職代行サービスを使うケースとして、どのような事を考察しなければいけないか、という点はしっかりと整理し対策・対応をすべきでしょう。
【退職代行サービスを使って退職者が出た場合に考える事】
・言いたい事が言えない関係性だったのだろうか
・言いたい事が言えない空気を出していたのだろうか
・短期退職だった場合、会社の魅力を伝えきれなかったのだろうか
・サービスを使う人間は本当に言えない、言いずらい状況だったのだろうか
・楽したくて選択した可能性は無いだろうか
・面接において適切にジャッジできていなかったのではないだろうか
・そもそも新卒社会人の学生⇒社会人は極端に環境変わりすぎではないだろうか
・学生時代に社会人の日常や環境を学ぶ、知る機会って無いのではないだろうか
・ギャップを埋めるのは本当に企業の役目なのだろうか
・急激に変わる拘束時間(学生時代と比べて)はそもそも負担大きいのではないだろうか
・オリエンテーションは想定されるギャップへダイレクトに効果あるカリキュラムだろうか
熟慮せず思った事を列挙してみましたが、こんな事を考えてみました。
要は、こういった退職代行で退職された場合(短期退職か否かも含め)や、あるいはハラスメントと相談された・訴えられた場合など、様々なケースというのは前提としてフラットなはずなんです。
始めからどっちが正しくどっちが正しくない、などのフィルターは不要であり、その事象が発生してから調査したり要因分析したりして、公平に必要な対応をした後に結論を出すものです。
ハラスメントだってハラハラなる言葉があるように、何でもかんでもハラスメントと声を挙げる人も一部にはいて、結局それもまたハラスメントである、というお話も一般的になってきてます。
つまり退職は会社に問題あるのか、本人に問題あるのか、これもまた事象の開始時には判断できないものだと思います。
そしてまた同じく前提とすべきは、100%の成功など百発百中など対人においてはほぼほぼありえない話だと思ってますので、対応が失敗する事だってあります。
なので、採用する側(変な言い方ですが退職代行サービスを使う人間を相手にする側)はフレキシブルに個別に適した対応ができるよう努めつつ、
・公平に対応する事
・コミュニケーションは恐れず率先して取る事(1on1など)
・双方意見言える、言えるようになる環境構築を作り、修正し、改善を続ける事
・しっかりと意思を持つこと
・意思とは教育や指導、日々のコミュニケーションはどういう意図であるかを明確にする事
・教育や指導であれば可能な限り定量的な目標を提示する事
・これらをしっかりと意思表示として相手に伝える事
・その目標達成に向けた取り組みであれば、指導は恐れず行う事
・指導の際にコンプライアンスを順守し、コミュニケーションエラーを回避する事
この辺りをまず徹底する事ではないでしょうか。
これらを行っても退職されるケースはありますし、退職代行サービスを使われる場合もありますし、指導の内容に対しパワハラだと訴える人が出る場合もあると思います。
退職のケースは、もう割り切って次(採用だったり)を考えます。
パワハラなどハラスメントだと言われれば、自分の意思を基に自分の言動の意図を、目的あるものでありハラスメントではないとしっかりと主張します。
ま、ハラスメントのケースであれば、ハラスメントした、とかはっきり言う人はいないでしょうが。
で、それでも退職出た事をネガティブに指摘されたり、ハラスメントであれば注意されたりするのであれば、自分であればはっきりと「では、具体的にどのようにすれば良い(良かった)か、後学のために是非ご指導いただきたい」と言います。
結構、ここですよね。
指摘はされるが、では具体的にどのようにすれば良いか、というQに対するAを明確に提示してくれる会社や組織・機関が少ないように感じます。
だから結局、言っても言わなくても問題にされ何をどうすれば良いかの解も提示してくれない、心身ともに疲弊するだけでメリットが無いと管理職をやりたがらない人が増えるのでしょうね。
だからこそ自分なりの線引き(上で列挙した事)を持って日々取り組み、それでもダメだと言われるなら遠慮なくその職を辞しますし、何なら退職も考えます。
こう割り切ると、日々の行動ももう少し堂々とできるのかな、と思う次第です。
長々と書いたものの、結局難題です。
だからこそ諦めずに継続して取り組み続けつつ、だけども自分が潰れてしまわないよう線引きをしっかり引いておく事こそが、重要なのかな、というまとめです。