やはりこのご時世に管理職をやっていたり、部下や後輩を持つのであればハラスメントには敏感になるものです。
何となくハラスメントってどんだけあるんだろうと調べてみたのですが、「ハラスメント2025年度版」みたいな、最早年刊になってる・・・!
【パワーハラスメント/パワハラ】
有名どころのハラスメント。言動が威圧的で相手を委縮させたり、物理的な攻撃を与える事が該当するもので、ある意味一番わかりやすく防ぎやすいハラスメント。
それでも防げない(やってしまう)のであればアンガーコントロールを最優先で学ぶ事ですね。
【セクシャルハラスメント/セクハラ】
これも有名どころですね。このご時世ですから相手の性別関係なく、性的な嫌がらせというか性的な言動により相手が不快な思いをすればセクハラ成立でしょう。これも防ぎやすいと思いますが、結構勘違いというか見落としがちなのが、男性⇒女性(相手に対し性的な意思を見せるだけでなく、性的な話題を話の中で出す事も含む)は「あ、女性がいるし変な事言うのやめとこ」と気を付ける人は増えたと思うものの、何故か男性同士だと問題ないと思ってしまう人が多い。要注意。
と、有名どころをまずピックアップしました。
しかし最近はハラスメント増えましたね。
コロナハラスメントとか挙げたらキリがないくらい増えたものです。
衝撃的なのがこちら。
【ホワイトハラスメント/ホワハラ】
これは所謂企業の表現でいうブラックとかホワイトのホワイトですから、『え、何が問題なの・・?』と思うものですが、これは「部下の意図に反して、甘い職場環境にする事」らしい。最近何かで見ましたが「残業するな」「休みに働くな」と言いつつ、肝心の仕事が全然終わっていない、仕事が終わってない事を指摘しようにも「それハラスメント」と言い返されてしまい、ホワハラする上司であればその指摘を注意してくるので成果にも繋がらない。
人によってはキャリアを築けない、描けないと思い精神的に苦痛になりますね。
ん-、それはホワイトではなくブラックだと思うけども、もう言葉の定義がよくわからない。
しかし、一方でこうしたハラスメントに対する免罪符がこちら。
【ハラスメントハラスメント/ハラハラ】
上司や先輩など一般的に見て地位的優位な人に対し、ハラスメントを盾にして自身の主張を通して来たり場合によっては交渉(脅し?)に使って来たりする事。
□今回のポイント
詰まるところ、何をもってハラスメントが成立するか?という、ハラスメント判定の基準自体が極めて曖昧で定性的なんですよね。
前にも書いた気もしますが、過去同僚の女性(喜怒哀楽で怒と哀を数年一緒に仕事して見た事ないような人)が、部下に成績に関するフィードバックをしたところ、その部下が「パワハラだ!」と騒いで通報して人事面談になった事がありました。
まぁ、これは結果的にパワハラ認定はされなかったのですが、認定されずとも通報受ければ然るべき機関が調査しますから、現状知り得る限りのプロセスでは結局誰かしらにその件は漏れます。
そうすると、パワハラ疑惑=もうそういう目で見られてしまう、という風評被害にもなり得ます。
結局、声が大きい方が有利なのかな、と思い至ってしまう次第です。
ですので、パワハラを例とするのであれば、それは上司(先輩)⇒部下(後輩)という上下関係の中で起こり得るものですから、以下を徹底する事です。
【私が心がけるポイント】
・意図を明確にする(指導相手や周囲に対し目的をしっかり明示する)
・相手のターンを増やす(指導相手にしゃべらせる質問※オープン型を軸にする)
・否定前提の応対をしない(否定しないだけでリスクを大幅に軽減できる)
・録画録音や議事を残す(その意味ではリモートが一番最適)
・自分自身の中で良いので、怒を抑えた口調を徹底する(相手がどう思うかは不問)
・物理的に一定の距離を取る(物理的脅威を与えようがない状況にする)
結論から言えば、上記でパワハラと言われたら、「それはハラハラです」と断言できます。
ここで第3者が入ってきて(上長や担当者など)、この上でパワハラの可能性を提示してくるのであれば、堂々とこう言いましょう。
『では、どのようにすれば良かったか、具体的に教えてください。でないと私も今後管理職として部下の指導に当たる事は不可能ですから、会社のためにも辞任を考える必要があります』
しかし、何かしらの「〇〇ハラだ!」→「それはハラハラだ!」となると、何というか無限ループですよね。終わりが見えないですし、もう不毛です。
もう、ここまでやってダメなら手段ありません。ですから指導は遂行不可能であり、指導を断念しパフォーマンス低下を受け入れるという決断を会社に求める以外に方法はありません。
そして、この状況で何かしら自身に不利益になる対応をされれば、それは一変してこちらが被害者になりますよね(ハラスメントなんていうレベルではなくなります)。
これらはハラスメントに限らず、所謂「リスクヘッジ」というものです。
何かしらミッションを遂行する上でも、リスクを考え回避するための対策を立てるものです。
そういう意味では、ハラスメントというのはリスクヘッジの良いトレーニングですね(ポジティブ)。
ただ、ハラスメントの本来の主旨は、実際に世にあるハラスメントの被害を受け、精神的にダメージを負った人達への救済ですし、そういう人を生み出さないためのものです。
本末転倒にならないよう、管理職であればそうした被害が生まれないように目を光らせ、可能性あれば芽を摘み発生してしまったら解決に向けて尽力する事です。
それはとてもパワーを使う事です。
だからこそ、そうした管理職で無ければできない事に注力するためにも、無駄な工数(部下で出来る事をやっちゃう)を抹消し、管理職のあるべき姿を全うするための工数確保に全力を尽くしましょう。