孫子は虚実編において、タイトルのフレーズを説いてます。
わかりやすく言えば「主導権を握れ」という事です。
相手が上司や役員など上席の人を相手にすると、どうしても振り回されたりする事があると思います。
これはこれらの役職の人が良い悪いという話ではなく、そんなもんだと思ってます。
ビジネスシーンにおいては、時にスピードも重要ですから、しっかりと関係各所に根回しして再現性を確認(確度を上げる)してからプロジェクトを実行するのが望ましいものの、思い立ったら即実行も重要になるケースは多々あります。
そうすると、指示・命令を受ける側だと、寝耳に水の如く唐突に指示が来るので慌ててしまう、これが詰まるところ「人に致される」状況です。
□今回のポイント
こういったケースに慌てず騒がず対応するためには、日ごろの備えが重要です。
これは業種業態によるとは思いますが、例えば人的リソースを急遽必要とするような無茶ぶりを受けた際には、あらかじめ予算管理をして余剰戦力をどれだけ確保・待機させられるか、というマネジメントによってある程度の回避が可能です。
もちろん、その万一の戦力確保が1人月分で、いきなり10人月確保してくれ、とか言われればまったく足りないですが、それでも10人集めなければいけないところ、9人で済む意味ではマシです。
もし、そのいきなり振られたプロジェクトに適正ある人員がいなければ、新規で確保しなければいけませんが、これでもあらかじめ人的リソースは直接雇用・派遣・業務委託など対応できるかどうか、備えておけば、特に業務委託や派遣であればそういった提供会社とのコミュニケーションを日々強化し、いざという時にすぐに人材提供いただける関係を築いておけばだいぶ軽くなります。
また、仮に直接雇用でなければだめ、とかになっても、その場合は堂々とリードタイムを説明し、それが間に合わないのであれば”できない”旨をしっかりと主張し、一方で以前にも話した通りでただNGというだけでなく”業務委託であれば即アサイン可能です”と代替案を添えます。
個人的にはここまで手を尽くしてそれでも評価が下がるような組織であれば、自分には合わないと判断しますし、そもそも限りなく困難なミッションですから、達成できなくても致し方なし、です。
何度もお話している通り、マネジメント従事者で苦戦していたり、最悪休職に至ってしまう方というのは、人に致され過ぎているというのが私の持論です。
なので、人を致しましょう。